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2020.03.04 センターお知らせ 

「南紀熊野の地質と地形から歴史文化、自然とのかかわりを見つけよう」和歌山県立南紀熊野ジオパークセンター その2

近畿ESDセンター開設3年目となりました。令和元年度も学校教員のESD推進を応援する拠点を取材しています。
 
令和元年10月3日に、和歌山県立南紀熊野ジオパークセンターを訪問しました。
センター運営にあたっておられる黒川さん、研究員の本郷さん、福村さん、そして、和歌山県自然環境室の岩﨑さんにお話をうかがいました。
 
「南紀熊野の地質と地形の不思議をさぐろう 歴史文化と自然とのかかわりを見つけよう」その1はこちら
 
レポートその1では、南紀熊野ジオパークセンターの館内展示を中心にお伝えしましたが、その2では、ジオサイトについて、元小学校教員の中澤(地域教材化コーディネーター・学習指導コミュニケーター)のコメントと共にご案内します。
 
南紀熊野ジオパークは、和歌山県白浜町・上富田町・すさみ町・串本町・古座川町・太地町・那智勝浦町・新宮市・北山村、そして奈良県十津川村の一部を含む10市町村にまたがっています。これらの市町村は4つのエリアに区分けされております。また、ジオパークの見どころとなる場所をジオサイトと呼びます。南紀熊野ジオパークには、107カ所ものジオサイトがあります。
では、各エリアから1つずつジオサイトを紹介します。
 
1.西エリア(上富田町、白浜町、すさみ町)

 フェニックス褶曲:ぐにゃっと曲がった岩の構造(褶曲)は、もともとは、海溝に水平にたまった地層が、海洋プレートの沈み込みによって付加体となる時に形成されました。砂岩層が完全に固まる前に陸側に押し付けられ折りたたまれたそうです。地層は全体として上下が逆さまになっているということからも興味深く、世界的にも有名なものだそうです。
 
この他の上富田町のジオサイトについては、こちらをご覧ください。
白浜町のジオサイトについては、こちらをご覧ください。
すさみ町のジオサイトについては、こちらをご覧ください。
 
2.南エリア(串本町、古座川町)

橋杭岩: 幅約15メートルの橋脚のような岩塔(橋杭)が900メートルほども直線状に並んでいます。約1500万年前~1400万年前に地下から上昇したマグマが、海底のへこみに堆積した泥岩層に割って入った火成岩(流紋岩)の岩脈です。橋杭岩が壊れてできた多くの岩が散らばっており、巨大地震による津波で運ばれた津波石と考えられています。弘法大師と天の邪鬼の民話や正直者と海坊主の民話が残されています。国際的に希少な鳥であるウチヤマセンニュウの繁殖地です。
 
その他の串本町のジオサイトについては、こちらをご覧ください。
古座川町のジオサイトについては、こちらをご覧ください。
 
3.東エリア(太地町、那智勝浦町、新宮市(旧新宮市))

神倉山のゴトビキ岩:神倉神社の急な石段を登りきると、丸い大きな岩が目の前に飛び込んできます。これが神倉神社のゴトビキ岩です。この岩は、火成岩が丸く風化したもので、コアストーンと呼ばれます。ゴトビキ岩は、古くから沖を行きかう船の目印(山あて)として大切な役割を果たしてきました。毎年2月6日に行われる熊野御燈祭(くまのおとうまつり・国指定重要無形民俗文化財)の祭祀の中心となっています。
 
太地町のジオサイトについては、こちらをご覧ください。
那智勝浦町のジオサイトについては、こちらをご覧ください。
その他の新宮市のジオサイトについては、こちらをご覧ください。
 
4.北エリア(新宮市(旧熊野川町)、北山村)

北山峡:北山峡は最大の標高差が650メートル、平均傾斜が40度のけわしいV字谷です。峡谷の岩石は、約7000年前に深い海(海溝)で堆積した地層で、その後マグマの熱で硬くてしん侵食されにくい岩石になったものです。北山村では、伐り出した材木を下流に運ぶ手段として600年前から筏流しが行われてきました。筏下りの出発点の近くには、砂岩の岩肌に刻まれているジゴ(安全を祈願した神護)が残されています。今では木材輸送が陸路に切り替わり、観光筏下りが行われています。
 
その他の北山村のジオサイトについては、こちらをご覧ください。
新宮市(旧熊野川町)のジオサイトについては、こちらをご覧ください。
 
今回、ジオパークセンターでお話を伺ってみて、和歌山の地質・地形は本当に稀で特徴的なものであることが分かりました。センターの研究員の方々が、「このジオパークを学校教育に是非取り入れてもらい、子どもたちに、南紀熊野の大地の歴史を学び、日本列島全体の成り立ちを意識してほしい。そのために、先生方には課外学習でセンターを利用していただくだけではなく、センター研究員の出前授業や、ガイドさんによる大地や地域の歴史・文化・防災に関するお話を活用してほしい。また、学校の授業に活用できる教材として、学習用ハンドブックを配布している。これからも内容をより充実させ、授業案の提案などもしていきたい。」と意欲的に語っておられたのがとても印象的でした。
 
南紀熊野ジオパークには、自然が作った魅力、人の手の届かない自然のすごさといった、大地の歴史を感じることができる所や大地の人間のかかわりを感じることができる所がたくさんあります。ぜひ、南紀熊野ジオパークセンターを訪れていただき、南紀熊野の魅力を知ることからはじめてください。
 
(中澤 地域教材化コーディネーター・学習指導コミュニケーター)  

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