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2020.02.19 センターお知らせ 

「バンコクで思ったこと―顕在化するESDの必要性―」を読んで

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私は、「タイ」のバンコクという都市にはなぜか心を惹かれるものがあり、恒例のように年末に訪れています。
そこで、毎年参加しているのが、狭い路地を通り抜け、ココナッツ畑やプランテーションを眺めながら、まさに庶民の生活の一部に参加したような錯覚さえ覚えるサイクリングツアーです。
バンコクのローカルエリアを5時間たっぷりかけて自転車で駆け抜けていくのですが、コースの途中で、モーターボート(横2人乗りの定員10人ほどの簡単なボート)に、先導してくれるスタッフと参加者全員の自転車を積み込んで、爽快に生活感満載の川を走る時間もあります。

両脇には今にも水につかりそうな家々が立ち並び、どの家からも色とりどりの洗濯物が川に張り出しそうなほど突き出ています。熱帯ジャングルを彷彿とさせる体長1メートルほどもあるオオトカゲもいたるところで昼寝の最中です。
 
狭い路地の家の中は薄暗くてほとんど見えないのですが、家の前にイスやテーブルを出して、2~3人で雑談している横では、子どもたちが走りまわって遊んでいます。バイクの前に1人、後ろに2人の子どもを乗せて道幅80cmほどの細い道を当たり前のように追い越していきます。あばら骨の浮き出た首輪のない犬が、皮膚炎があっても気にする様子もなく無目的にうろついていますが、もちろん誰も気に留めていません。
また、コースの途中で寺院にも立ち寄り参拝して、黄色い衣装のお坊さんをたくさん見かけます。活気のある市場では、山積みされた香辛料や花の香りを嗅ぎながら、所狭しと並んだ屋台の多さに毎回目を見張ります。

(巨大な市場の中には、ローカル色豊かな食べ物も多い。)
 
タイでは都市と地方で貧富の差が激しいと言われていますが、首都バンコクにおいてさえ、高級百貨店の買い物客とサイクリングツアーで垣間見る人々の暮らしの違いに驚かされます。それでも、子どもたちは自転車で通り過ぎる私たちに「Bye Bye!」と笑顔で無邪気に声をかけてくれます。

(タイで最も高い超高層ビル「オリエント・エクスプレス・マハ―ナコン・バンコク」
2019年開業 ここには、高級ブランド店も入っている。)
 
レポートでは、タイの教育事情は、進学率の高さに希望が持てるとあります。ESDもタイの学校で取組まれていると聞きました。穏やかな優しい人柄のタイのイメージですが、持続可能な社会創りに向けた強い意志を持った子どもたちの創出に期待し、また、日本においても同様にESDに取り組むことの大切さを感じています。
(中澤 地域教材化コーディネーター・学習指導コミュニケーター)

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