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2018.01.25 センターお知らせ 

豊かで美しい和歌山の自然を翻訳する 和歌山県立自然博物館 その2

平成29年度、近畿ESDセンターでは、学校教員のESD推進を応援する拠点を取材しています。
10月27日に和歌山自然博物館を訪問し、学芸課長の平嶋さんにお話を伺いました。
 
豊かで美しい和歌山の自然を紹介する 和歌山県立自然博物館 その1はこちら
 
「その2」では、館内展示以外の魅力ある取組について、元小学校教員の中澤(地域教材化コーディネーター・学習指導コミュニケーター)のコメントと共にご案内します。
 
≪学芸員による学校支援≫
 
学校への支援では、授業づくりの最終決定権は教員にあります。しかし、教員だけでは実現が難しい専門性を伴った授業づくりを博物館がサポートすることができます。それぞれの生物の詳しい情報の提供だけでなく、生息している河川や海、環境とのつながりや、お互いの種の関係性も明らかになります。生物の多様性についても学ぶことができ、多面的な物の見方考え方が養われます。
 
【自然博物館出前教室・出前授業】
学校からの依頼により、「自然博物館出前教室」や、県教育委員会・エキスパート職員派遣事業「出前授業」 を小・中・高等学校に実施しています。特に、県外出身の教員の方など、学校の理科の授業の発展として、子どもたちと和歌山の自然に関する知識を深めたい、体験したいときには、博物館に連絡をとってみてください。標本や書籍の貸し出し、授業の進め方アドバイスなどの相談も受け付けています。
 
【教員向け1年間研修制度】
学校の教員が、博物館の職員と一緒に1年間通して研修するものです。館内来場者への対応や、展示物全般において実際に博物館の仕事を長期間体験すると同時に、ESDの視点に立った環境教育の助言も受けることができ、学校に戻ってからの授業に活かせる部分が大いに期待されます。
その他教員研修では、新任教員、2年目の教員、理科教員などを対象にした研修会も行っています。
 
≪学校で学んだことを家庭学習で生かせる機会≫
 
和歌山県立自然博物館 イベントのページはこちら
 
学校での見学を期に、家族で訪れる人も多いようです。子どもたちの「もっと知りたい、体験したい」を満足させてくれる多彩なイベントが毎月組まれています。
 
『きのくに野外博物館』は、和歌山の豊富な自然の理解を深める自然観察会など、学芸員が現地に赴き開催するイベントで、磯や干潟の生物の観察会や、化石調査、昆虫採集など、まさに現地で本物との出会いを体験できます。しかも、専門家の学芸員から手ほどきを受けながら学べるという、子どもたちの興味関心をくすぐるものです。
 
『自然博物館 体験教室』は、学芸員が得意分野を活かして実施する館内での体験イベントで、点描で生物画を描くセミナーや、学芸員の仕事の一部である給餌の体験、ドングリひろいと工作教室など、魚や植物について楽しく学んだり、工夫して作ったり、自然博物館をまるごと体験できるような気分が味わえます。
 
「和歌山にこだわる」がコンセプトの県立自然博物館ですが、そこで展開されていることは地球規模で環境を考えるに値する様々な要素が盛り込まれていることが分かりました。
 
(中澤 地域教材化コーディネーター・学習指導コミュニケーター)
 
写真1:中学生の職場体験の様子(提供:和歌山県立自然博物館)

写真2:裏方探検ツアーの様子(入り口ホール外側)(提供:和歌山県立自然博物館)

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