平成29年度、近畿ESDセンターでは、学校教員のESD推進を応援する拠点を取材しています。
10月4日に、京エコロジーセンター(京都市環境保全活動センター)を訪問し、事業部長の谷内口さん、事業課長の遠藤さん、事業第1課の青山さんにお話を伺いました。
“見て、触れて、感じて、学ぼう!”京(みやこ)エコロジーセンターその1はこちら
「その2」では、京エコロジーセンターの団体見学以外でも、学校が活用できる一例を、元小学校教員の中澤(地域教材化コーディネーター・学習指導コミュニケーター)のコメントと共にご案内します。
【先生方の情報収集にもお勧めの図書コーナー】
館内には環境図書コーナーがあり、環境問題や環境教育など環境に関する図書や資料約6,000冊がそろっています。教材研究に、ぜひ足を運んでみてください。開館時間が午前9時~午後9時までというのもありがたいです。(図書の貸し出しは、午後4時30分まで。木曜休館)
【環境をテーマに学習する際には、環境副読本の活用】
小学校4年生・5年生用「わたしたちの環境」、中学生用「私たちと地球環境」は、それぞれ京都市内の全小・中学校向けに毎年編集し、配布されています。発達段階に応じ、地球温暖化、エネルギー、食と環境、ごみ・水と暮らしについて、様々な問題を取り上げていて、グラフや地図、写真などで楽しく分かりやすい構成になっています。世界事情や日本の問題から、京都地域の現状や取組まで網羅してあり、地球環境と自分たちの生活のつながりが理解できます。読み物として興味深いだけでなく、みんなで考える問題解決型の授業に活用できると思います。
【京都環境コミュニティー活動 出前授業など】
京エコロジーセンターの持つ専門性を発揮し、要望に応じて市内の学校に出前授業も行っています。また、京都市が行っている、生物多様性保全に向けた取り組みの一環として、学校で自然観察会のワークショップを行う、生き物マップを作る、などといった支援活動も展開しています。最近は、学校での「環境学習の取組の中間発表の場」にコメンテーターとして招かれることもあるそうです。地域で環境教育・学習に専門的に取り組む方の助言により、自分たちの調べ学習や研究をより精度の高いものへとステップアップさせるための意欲化につながります。
今後、学校も地域の施設と連携した、社会に開かれた教育の実践がますます必要になってくることを考えれば、京エコロジーセンターの学校への柔軟な支援体制が期待されます。
ぜひ京エコロジーセンターのホームページを検索してみてください。環境学習に向けたヒントがたくさん見つかるはずです。
(中澤 地域教材化コーディネーター・学習指導コミュニケーター)
(写真提供:京エコロジーセンター)